ANAマイルを貯める上において、ANAカードの存在は欠かせません。
マイルを貯め始めたばかりの人が、ANAゴールドカードをいきなり作るというのはナンセンスですし、年会費無料のカードでポイントを貯めてそれをマイルに移行していくというのも慣れていない方にとっては面倒だと思います。
そこで今回はANAの基本であるANA一般カードについて紹介したいと思います。
一番おすすめはSuicaやPASMO機能がついたANAカード
三井住友カード発行のANAカードでSuicaやPASMO機能がついたカードが初めてANAカードを持つ方にとっては一番おすすめでして、具体的な名前で言いますと
・ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカード
の2枚となります。その理由としては条件をクリアすれば年会費が811円と最安であるにもかかわらず毎年1000マイルもらえることです。ちなみに年会費を811円にするにはマイ・ペイすリボの登録と年1回以上の利用が必要です。マイ・ペイすリボは設定金額を越えた分が翌月払いになって金利がかかるので、設定金額をできるだけ上げておきましょう。
マイル還元率としては1000円につき5マイル貯めることができます。少額決済ならこれで十分です。自動移行と手動で自分で移行したいタイミングで移行すること(応募移行方式)を選べるふたつのコースがあります。面倒な場合は自動移行にしておきましょう。
応募移行方式にして6480円の移行手数料を3年に一度払うことによって年間あたり2160円で1000円につき10マイルを貯めることもできるのですが、損益分岐点は年間決済額43万2000円となりますので、手間などを考えたらそこまでおすすめできません。
そこまで考えるのでしたら、上記のカードを2枚発行してしまうのがいいです。同時発行は避けた方がいいので、タイミングをずらして発行しましょう。年会費は2枚合わせても最安で1622円であり、2000マイル貯めることができます。
手間なくANAマイルを貯めたい方
「ANA VISA Suicaカード」と「ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカード」のどちらか、もしくは両方を持った方がいいということをお伝えしました。
例えば、本当に手間なくANA貯める方法としてはこれら2枚のカードを発行して年に1回以上、そしてそれぞれで年間5万円程度を決済します。(マイ・ペイすリボの登録は必要)すると1枚につき1年で250マイル貯めることができます。2枚合わせて500マイル貯まりますし、継続ボーナスとして毎年1000マイルをもらえるので2枚で2000マイルとなり、合計2500マイルが貯まります。
そうすると2年で5000マイルです。5000マイルあれば東京-大阪間の閑散期(ローシーズン)の特典航空券に変えることができます。その間にかかった費用は2年分の継続費3244円です。つまり3244円で東京-大阪間の片道航空券を取得することができるわけです。
しかも初年度の年会費は無料なので、最初に5000マイルを貯めるのにかかる費用はカード2枚の1回分の継続費の合計である1622円です。それ以降は毎年1622円払い、10万円(5万円×2)のクレジットカード決済をすることによって2年ごとに5000マイルが貯まっていくイメージです。夫婦でやれば毎年片道航空券相当のマイルが貯まっていくことになります。やらない手はないでしょう。
後にゴールドカードを目指しているならばANAVISAカード
SuicaやPASMO機能がついている三井住友カード発行のANAカードは年会費が安くおすすめなのですが、ゴールドカードがないのがデメリットです。将来的にはゴールドカードを持つことを考えている方はANA VISAカードを発行していた方がいいと思います。
ANA VISAカードは年会費は最安で1107円かかりますのでSuicaやPASMO付きのカードほどお得はないですが、ANAカードは基本的に複数持ちをすることができます。つまり先ほどの2枚のカードに加えて、このANA VISAカードを発行することもできます。
ANA VISAカードと書いてきましたが、ANA Masterカードでも基本的には変わりません。好きなブランドで発行するのがいいと思います。また先ほどのSuicaとPASMOに加えてANA VISAカードとANA Masterカード両方を持つこともできます。
そしてANA VISAの一般カードを所持したら、キャンペーンなどに合わせてゴールドにしてしまいましょう。いきなりゴールドカードを発行するよりもお得であることが多いです。
おすすめできないのはJCBブランド
昔はJCBブランドでも、10マイルコースの移行手数料が2000円であったりとメリットがあったのですが、今はANAカードを新規発行する場合のJCBブランドは全くおすすめできません。
ANAゴールドカードについてもJCBブランドに関しては特筆すべき点は特になく、これらの2枚は新規で作る意味はないと思いますし、既存の会員であるならば解約して三井住友カードに乗り換えるべきだと思います。
どうしてもJCBがいい方でも、こちらは解約してJCBプロパーカードなどを作ることをおすすめします。
もっとたくさんマイルを貯めたいならソラチカカード
ANAカードJCBは全くおすすめできないのですが、例外があります。それがANA To Me CARD PASMO JCB(通称:ソラチカカード)です。
年会費は割引制度などもなく2160円かかりますが、メトロポイントからANAマイルに変える時の移行レートが優遇されており100メトロポイントを90マイルに交換することができます。
現在ではPeXポイントやLINEポイント、ドットマネーなどあらゆるポイントをこのメトロポイントに集約することができ、クレジットカードのポイントや普段利用している会員ポイントカードを最終的にメトロポイントに集約することによって、ANAマイルをさらに多く貯めることも可能です。
しかしあくまでこれは慣れてきたらでいいと思います。元となるポイントを貯めるのは案外難しいですし、マイルを貯めることになれていない方はANAカードの決済や継続ボーナスで貯めるのがいいと思います。そうすることによってマイルを貯める面白さや難しさを知ることができます。
どんな陸マイラーであれ、最初の一歩はANAカードやJALカードの発行からしているはずです。そのうちどんどんAマイルが欲しくなり、貯める方法について研究していくというのが誰しもが通る道だと思います。このような理由からソラチカカードは1枚目に発行すべきカードではないと思います。(日常的に東京メトロを定期券以外で利用する場合を除く)
アメックスブランドのANAカードは決済しないのもひとつの手
アメリカン・エキスプレス(Amex、アメックス)のANAカードは年会費が7560円と高額です。しかもANAアメックスで貯めたポイントをANAのマイルに交換するためには年間6480円もの手数料が必要となるため、実際には14040円の年会費がかかると考えておくことが必要です。
ポイント移行コースは6480円払うことで、有効期限がなくなるメリットがあるのですが、ポイント移行コースに登録しなくても3年間の有効期限はありますので、3年に1度ポイント移行コースに登録すれば実際の手数料は1年間あたり2160円となります。
ただその場合も年会費総額は9820円となり高額であることに変わりはありません。空港でのAmexのカード勧誘の方はここら辺をごまかしている方が非常に多いと感じます。家に帰ってしっかり情報を集めて入会することを強く勧めます。
そこで私はこのAmexブランドのANAカードを作る場合、決済を一切しないカードとして作ることをおすすめします。7560円と高額なANAカードアメックスですが、アメックスのプロパーカードの中では最安です。ちなみに入門用のアメックスグリーンの年会費が12960円と5000円以上高くなっています。
年会費が最安のカードとはいえ、アメックスカードなので充実したサービスが使えます。飛行機をよく使われる方でしたら、
・手荷物無料宅配サービス
・伊丹空港ミールクーポン
・空港カードラウンジの本人と同行者1名まで無料
がおすすめのサービスです。「手荷物無料宅配サービス」は海外旅行からの帰国時に利用空港が成田空港、中部、関空である場合荷物を1個自宅まで送ってくれるサービスで、「伊丹空港ミールクーポン」はアメックスカードと当日の搭乗券の提示で伊丹空港で使えるお食事券がもらえます。
また空港カードラウンジが本人含めて2名まで無料となるのは基本的にはアメックスプロパーカードだけです。通常カードラウンジは1回1000円ほどかかるので、ふたりで利用すれば2000円得することになります。
ですのでこれらのサービスと毎年貰える1000マイルを含めて7560円の価値があるかどうかという点がANAアメックスカードを作る時の参考にしてもらえたらと思います。あくまで個人的には決済用カードとしてはおすすめしません。
さいごに
基本的に個人的な意見としてはANA一般カードを作る場合
・初めてのANAカード→Suica or/and PASMO(三井住友カード)
・将来的にゴールドカードが欲しい→VISA or Master(三井住友カード)
・メトロポイントからANAマイルの優遇移行レート→ソラチカカード(JCB)
・海外出張や国内旅行でラウンジや宅配を使う場合→アメックスカード(プロパー)
がおすすめとなります。自分のライフスタイルに合ったカードを発行してみてください。
また同じブランドで一般カードとゴールドカードの2枚持ちはできませんが、ANA一般カード同士での複数持ちは可能です。実際に私も三井住友カード発行のSuica、PASMO、JCBの一般、ソラチカと4枚のANAカードを持っています。
今後ANA VISAとANA Masterの作成、ANAJCB一般→ANAJCBゴールド→解約、そして機会があればANAアメックスカードの作成などを考えています。