多くの航空会社がマイレージ制度を持っており、それに提携したクレジットカードも多くあります。日本に住んでいるとANAやJALと提携したクレジットカードを見ることが多いですが、海外の航空会社のマイルを直接貯めることのできるカードも日本で多く発行されています。
また、アメックスのカードを始めとしてクレジットカード決済で貯まったポイントを提携している中で好きな航空会社のマイルに交換することのできるカードもあります。
そして直接的もしくはポイントを交換することで間接的にマイルを貯めることのできるクレジットカードの中でどこで利用しても100円決済につき1マイル以上の高還元率のクレジットカードを調べてみましたのでご紹介します。
また、その際100円の決済で1マイル以上貯めるためにかかる最低の年会費総額と、クレジットカードを使って航空券を購入した際のマイル還元率を記しています。
JALカード
JALカードでは通常の年会費の他に年間3240円のショッピングプレミアム代金を支払うことによって常時100円につき1マイルを貯めることができます。
一番年会費の安いカードは学生用のnaviカードを除けば普通カード(アメックス以外)の2160円ですので、100円につき1マイル貯めるための年会費は5400円~となります。
普通カード&CLUB-Aカード:100円につき1マイル
普通カード&CLUB-Aカード(ショッピングプレミアム):100円につき2マイル
CLUB-Aゴールドカード&プラチナカード:100円につき2マイル
CLUB-Aゴールドカード(JALアメリカンエキスプレス):100円につき3マイル
プラチナカード(JALアメリカンエキスプレス):100円につき4マイル
となっています。
ANAカード
ANAカードの年会費は条件がありますが、最安で811円になります(三井住友カード発行)。もし通常の利用で100円決済につき1マイル換算で貯めたいのであれば、別途移行手数料というものを支払う必要があります。
この移行手数料は6480円(三井住友カード)となり、トータルコストは最低でも7291円の年会費となります。これはJALに比べると割高ですが、何もしなくても更新し続けるだけで毎年1000マイルもらえるところは利点です。繰り返しますが100円につき1マイル貯めるための年会費は7291円~となります。
JCBの一般カードの場合、移行手数料は5400円と安いのですが、クレジットカードの年会費に割引がありませんので、年会費総額は7560円となります。
ANA一般カード、ワイド、ZERO:100円につき1.5マイル
ANA一般カード、ワイド(移行手数料を支払った場合):100円につき2マイル
ANAゴールドカード、学生:100円につき2マイル
ANAカードプレミアム(JCB):100円につき3.3マイル
ANAカードプレミアム(VISA):100円につき3.5マイル
ANAカードプレミアム(ダイナース):100円につき4マイル
ANAカードプレミアム(アメックス):100円につき4.5マイル
が貯まります。ソラチカカード保持している方のANAマイル還元率上昇や三井住友カードでマイ・ペイすリボの金利手数料を支払った場合のボーナスポイントの付与などは今回考えておりません。あくまで公式サイトに書かれているANAマイル還元率を積み立てて計算しただけです。
デルタ航空スカイマイルカード
デルタ航空のスカイマイルと提携しているクレジットカードではJCBの「デルタスカイマイルテイクオフJCBカード」が一番年会費が安く1620円となります。このカードは100円の決済につき常時1マイル貯まるので、スカイマイルでは100円につき1マイル貯めるための年会費は1620円~となります。
ちなみにデルタの航空券を買う場合
デルタスカイマイルSuMi Trust CLUBゴールドVISAカード:100円につき1.3マイル
デルタスカイマイルSuMi Trust CLUBプラチナVISAカード:100円につき1.5マイル
デルタスカイマイルダイナースクラブカード:100円につき1.5マイル
デルタスカイマイルテイクオフJCBカード:100円につき2マイル
デルタスカイマイルカード(JCB&Amex):100円につき2.6マイル
デルタスカイマイルゴールドカード(JCB&Amex):100円につき3マイル
JCB発行のものはデルタ航空で航空券を購入する場合、貯まるマイルが2倍になっています。Amexは通常の支払いでは100円につき1マイルが貯まりますが、航空券購入で2倍、ゴールドの場合3倍になります。三井住友信託銀行発行のクレジットカードはデルタ航空の航空券購入でも貯まるマイルは増えないようです。
また、デルタのアメックスカードはクレジットカードの保持だけでメダリオン資格が付帯されることでも有名です。そのことを考慮しますと、上記のクレジットカード決済での加算マイルに加えて、上級資格のボーナスマイルが
デルタスカイマイルカードAmex:1ドルにつき7マイル
デルタスカイマイルゴールドカードAmex:1ドルにつき8マイル
が貯まります。
ユナイテッド航空マイレージプラスカード
JCB発行の「MileagePlus JCB一般カード」と三菱UFJニコス発行の「MileagePlus MUFGカード」が5400円の年会費で100円につき1マイル貯めることができます。ただし、ニコス発行のMUFGカードはリボ払いをして手数料が発生し請求があった場合100円につき0.5マイルが上乗せされますので、上手く利用できる方ならMUFGカードがいいかもしれません。ユナイテッド航空の場合100円につき1マイル貯めるための年会費は5400円~ですね。
またクレディセゾン発行の「MileagePlusセゾンカード」も年会費が1620円で1000円につき5マイル貯まりますが、5400円のマイルアップメンバーズを利用する場合1000円につき15マイル貯まります。合わせて7020円の年会費で1.5%のマイルが貯まりますのでこちらも決して劣ってはいません。
ただこれらのカードですがユナイテッド航空の航空券を購入した場合でも通常のマイル還元率と一切変わらないようです。ユナイテッド航空での航空券の購入が海外利用に当たるとすると、
MileagePlus JCB一般カード、MP MUFGカード、MP ダイナースクラブカード、MP UCゴールドカード:100円につき1マイル
MileagePlus MUFGカードゴールドプレステージ(海外)、MileagePlus JCBゴールドカード:100円につき1.5マイル
MileagePlusセゾンプラチナカード、MPセゾンゴールドカード、MPセゾンカード(マイルアッププランメンバーズ):1000円につき15マイル
MileagePlus ダイナースクラブカードファースト(海外):100円につき2マイル
MP=MileagePlus、ここでMUFGカードはリボ払いの手数料請求で得られる追加マイルを無視しています。またユナイテッド航空での航空券購入が海外利用に当たるのかは未確認です。
アメリカン航空アドバンテージカード
りそなカードがアメリカン航空と提携してアドバンテージのマイルが貯まるクレジットカードを発行しています。デルタやユナイテッドが多くの発行会社と提携していましたが、アメリカン航空のクレジットカードは日本国内ではこのりそなカードのみとなっています。
年会費が8640円の年会費で100円につき1マイル貯められます。その上は年会費が16200円のゴールドカードなので、アメリカン航空のアドバンテージの場合100円につき1マイル貯めるための年会費は8640円~となります。
シンガポール航空クリスフライヤーカード
この「クリスフライヤーVISAカード」はシンガポール航空こクリスフライヤーのマイルを貯めることができます。年会費も2700円と100円で1マイル貯まるカードにしてはリーズナブルです。シンガポール航空のA380などの特典航空券はシンガポールのクリスフライヤーでしか取れないのでシンガポール航空のマイルを貯める価値は十分にあります。
ただ、こちらのカードをシンガポール航空の航空券購入時に利用する利点はあまりないようです。
またWeb明細の登録と年6回以上の明細発行で割引、マイ・ペイすリボの登録及び利用で割引のサービスがあります。ただその割引額はホームページには記載されていません。
追記:電話で確認しましたところ
マイ・ペイすリボの登録&利用:年会費1350円
マイ・ペイすリボの登録&利用+Web明細の登録と発行(年6回以上):年会費810円
となるようです。100円で1マイルが貯まるカードが年会費810円で持ててしまうというのは驚きです。これはカードを作る価値があると思います。
ハワイアン航空ハワイアンマイルズカード
ハワイアンエアラインズのマイレージが貯まる「ハワイアンエアラインズVISA」カードは一般カードの年会費は3240円(初年度年会費は無料)ですが、100円の利用で1マイルが貯まります。100円につき1マイル貯めるために必要な年会費は3240円~ですね。
またハワイアン航空での航空券の購入に対して
ハワイアンエアラインズVISAカード:100円につき2マイル
ハワイアンエアラインズVISAゴールカード:100円につき5マイル
貯まります。
一般カードの場合、入会で1000マイル、毎年1000マイルもらえます。ゴールドカードなら共に2000マイルです。またホノルル空港のハワイアン航空のラウンジを年に2回利用することができます。
しかも航空券も日本発であればピークシーズンを除いて5%offで買えるようです。
これだけの特典があって年会費3240円はお得ですね。ひとつ残念なところとしては年会費を割引する方法が全くないことです。またハワイアン航空の航空券割引やラウンジ利用など、ハワイアン航空に乗る方でなければあまりメリットが無いという部分もあります。決済で貯められるマイルも100円で1マイルとは言え、そこまで多くは貯まらないのでこのカードは少し保持するのにはハードルが高いかもしれません。
フライングブルーカード(エールフランス&KLM)
エールフランスとKLMのマイレージプログラム「フライング・ブルー」のマイレージが貯まる「フライング・ブルーVISAカード」は年会費が1350円となっています。こちらは1000円につき10マイルを貯めることができます。
またこちらの年会費についても、割引があると記載されていたので、電話で確認したところマイ・ペイすリボの登録と利用で年会費は無料になるそうです。探せばあるものですね。
エールフランスのファーストクラス「ラ・プルミエール」に乗るためにはフライング・ブルーのマイルを貯めるしかありませんので、フライトマイルの他にこのカードの決済で貯めていくのもひとつの手段です。
ただし、ファーストクラスの必要マイル数は高額なので、クレジットカード決済でだけで貯めるのはハードルが高いと思います。また航空券購入時のボーナスマイルはないようです。
アメリカンエキスプレススカイトラベラーカード
昔はアメックスグリーンやアメックスゴールドカードでも、年間3240円のメンバーシップリワードプラスというものに入会することによって100円につき1マイル貯めることが出来ていた(ANAを除く)のですが、まさかのポイントの価値切り下げという暴挙に出た結果、100円につき0.8マイル換算しか貯まりません。
結果としてアメックスのプロパーカードで100円決済につき1マイル以上が貯まるカードは、スカイトラベラーカードとSPGアメックスカードとなってしまいました。
貯まったポイントは以下の15社のマイルに交換できます。
対象航空会社の航空券の購入で貯められるマイルは
スカイトラベラーカード:100円につき3マイル
スカイトラベラープレミアカード:100円につき5マイル
対象航空会社は
アシアナ航空、アリタリア-イタリア航空、ヴァージン アトランティック航空、エア タヒチ ヌイ、ANA、エールフランス航空、エティハド航空、エバー航空、エミレーツ航空、オーストリア航空、ガルーダ・インドネシア航空、カンタス航空、キャセイパシフィック航空、KLMオランダ航空、シンガポール航空、スイス インターナショナル エアラインズ、スカンジナビア航空、スターフライヤー、タイ国際航空、大韓航空、チャイナエアライン、デルタ航空、日本航空、バニラエア、フィリピン航空、フィンランド航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、ルフトハンザ ドイツ航空
となっており、円建てで公式サイトから購入することが条件となっています。
一般のスカイトラベラーカードの年会費は10800円ですので、10800円~の年会費で15社のマイルに交換できると考えるとリーズナブルかもしれません。またスカイトラベラープレミアカードは年会費が37800円と高額です。またANAマイルに交換する場合のみ年間5400円の手数料がかかりますのであまりおすすめはできません。
スターウッドプリファードゲストアメリカンエキスプレスカード
このカードはSPGのスターポイントを貯められるカードとなっています。年会費は33480円と高額ですが、100円につき1スターポイントを貯めることができ、スターポイントは20000ポイントごとにほとんど航空会社のマイルに25000マイルとして交換できるので実質的な還元率は1.25マイルとなるので人気のカードです。常時1.25マイルなので、普段使いやSPGグループのホテル宿泊時には最強のカードですが、航空券購入ではメリットの少ないカードです。
スターポイントは30を超える航空会社のマイルに交換できるので、その意味でもスカイトラベラーカードよりも選択肢が広がります。
スターポイントは以下の航空会社のマイルに交換できます。一部交換率が異なるマイレージプログラムがあります。
アエロメヒコ航空クラブプレミア
アエロプラン/エアカナダ航空
中国国際航空コンパニオン
ニュージーランド航空エアポインツ
アラスカ航空マイレージプラン
アメリカン航空AAdvantage
アジア・マイル
ブリティッシュ・エアウェイズ・エグゼクティブクラブ
エミレーツ・スカイワーズ
フライング・ブルー
ゴル航空スマイルズ
ハワイアン航空
イベリアプラス
ジェットエアウェイズ
ラタム航空ラタムパス
アヴィアンカ航空のLifeMiles®(ライフマイル)
マイルズ&モア
シンガポール航空クリスフライヤー
タイ国際航空ロイヤルオーキッドプラス
トップボーナスロイヤルティー
ヴァージンアトランティック航空フライングクラブ
ヴァージンオーストラリア
最近日本で注目されているアラスカ航空のマイレージプランが含まれているのがありがたいですね。
その他のカード
他にもいくつか100円で1マイル貯めることのできるカードはあったのですが、破綻したアリタリア航空のクレジットカードは新規入会募集を停止していましたし、タイ航空のロイヤルオーキッドプラスのマイルを貯めてもあまりメリットが無さそうなので取り上げてはいません。
さいごに
100円で1マイル貯めるための最安のクレジットカードはエールフランス&KLMの「フライングブルーVISAカード」でした。条件を満たせば年会費が無料となります。エールフランス航空のファーストクラスに乗るために頑張って貯めるのも面白いかも知れません。
また年会費が1620円の「デルタスカイマイルテイクオフJCBカード」もお得です。デルタ航空のマイルが貯められますので、韓国への特典旅行を考えている方には最適なカードになると思います。またニッポン500マイルキャンペーンと併用すればどんどんマイルが貯まっていくと思います。
クリスフライヤーVISAカードも年会費は810円からと安く100円につき1マイル貯めれます。ハワイアン航空のVISAカードはサービスは充実していますが、アライアンスに属していないため乗る機会がほとんどないのが残念です。
お金に糸目をつけないのであれば、SPGアメックスかスカイトラベラープレミアカードがいいでしょう。多くの航空界会社のマイルに交換できる上にマイル還元率も高くどんどん貯まっていきます。
今回は色々と紹介してみましたので、自分にあったクレジットカードを探して高還元率のクレジットカードでマイルを貯めて、特典航空券を発券してみてください。私はクリスフライヤーVISAカードを今後作ろうかと考えています。クリスフライヤーは少し改悪されてしまったのが痛いですが、それでもまだ貯める価値のあるマイレージプログラムだと思います。