先日ANAカードの学生用のカードがあることをお伝えし、JCBブランドがお得であることをお伝えしました。
JALにも同様に学生専用クレジットカードというものがあり、個人的にはこちらの方がお得だと感じています。そこでどのような点がお得であるかということを具体的にご紹介していきたいと思います。
JALカードnaviの特徴
学生専用のJALカードは「JALカードnavi」と呼ばれています。ANAカードと同様に年会費は無料です。学生である期間が終わると自動的にJAL普通カードに切り替わります。ホームページにおいてスタンダードなJALカードのことは普通カードと書かれていますが、普通カードと呼ぶのは少し寂しいのでこの記事では以降、一般カードと呼びます。
JALカードnaviは高校生を除く18歳以上30歳未満の学生(大学院、大学、短大、専門学校、高専4・5年生)が作ることができます。
その特典として
・決済で最低でも100円で1マイルの積算率
・ツアープレミアムの無料入会
・充実の海外旅行保険
・オリジナルボーナスマイル
・マイルの有効期限が無期限
・特典航空券は減額マイルで利用可能
といったことが挙げられます。ひとつずつ見ていきましょう。
ショッピングプレミアムサービスと同等のマイル積算率
JAL一般カードで決済した場合、通常200円につき1マイル(JALカード特約店の場合200円で2マイル)貯めることができます。そして3240円の年会費を払ってショッピング・プレミアムというサービスに入会した場合は、100円につき1マイル(JALカード特約店の場合は100円につき2マイル)もらうことができます。年間の利用金額が多ければ多いほど3240円のサービス年会費を払う価値があります。
そして今回ご紹介するJALカードnaviについてですが、一般カード会員がショッピング・プレミアムに加入した場合と同等のマイル還元率となっています。つまり年会費無料でどこでも100円の決済につき1マイル貯めることができ、JALカード特約店の場合100円につき2マイル貯めることができます。これだけで、JALカード年会費とショッピングプレミアムサービスのサービス年会費を合わせた年間5400円もお得になっています。
ツアープレミアムサービスに無料入会
また別のサービスとして、JALカードにはツアープレミアムというJAL便に乗った場合50%以上のマイル積算率であれば合計で100%のマイルになるようにマイルを加算してくれるサービスがあります。JALカードのボーナスとして10%のボーナスが加算されるので、JAL便でマイル積算率50%以上の運賃であれば、いつでも110%のマイルを加算してくれます。これはJALカード一般会員の場合追加で2160円の年会費がかかりますが、JALカードnavi会員の場合、無料で入会することができます。ただし申し込みの手続きは必要です。
つまり学生の場合、年会費無料のJALカードnaviを持っているかどうかで、
JALの航空券を買う場合
JALカードnaviを持っている人はもっていない人の2倍のマイルが貯まる
持っている人:100円につき2マイル
持っていない人:200円につき2マイル
JALの飛行機に乗る場合
JALカードnaviを持っている人はもっていない人の2.2倍のマイルが貯まる
持っている人:区間マイルの110%が加算
持っていない人:区間マイルの50%が加算
となってきます。エコノミークラスの場合よっぽど安い航空券やよっぽど高い航空券でない限りマイル積算率は50%のはずです。
この年間2160円のツアープレミアムを考えると、JALカード年会費とショッピング・プレミアムを合わせて、JALカードnaviは少なくとも年間7560円の価値があると考えることができます。
海外旅行保険が充実
海外旅行傷害保険で傷害や疾病の最大補償額が50万円に設定されています。年会費無料のカードで傷害・疾病の治療補償が付いているカードはほとんどありません。しかも自動付帯なので安心です。ちなみにANAカード学生用は傷害・疾病の治療補償は付いていません。またJALの一般カードにも傷害・疾病の保険は付いていません。
ただ実際に海外で治療が必要になった場合、数百万円の金額がかかると思いますので、50万円では足りません。補償額を複数カードの補償額を合算することで増やしたい場合エポスカードがおススメです。
また海外旅行中における携行品損害の補償も付帯されています。一回につき上限は15万円で自己免責額は3000円で、年間100万円が上限となっています。
JALカードnaviオリジナルボーナスマイル
学生専用のJALカードnaviには一般カードやゴールドカードにはないちょっと特殊なボーナスマイルが設定されています。
飛ぶほどボーナスマイル
毎年1月から12月までのJAL便の搭乗実績に応じて1000マイルもしくは2000マイルがもらえます。ボーナスマイルを除くフライトマイルの実績が2500~4999マイルの場合、1000マイル、フライトマイルの実績が5000マイル以上の場合2000マイルがもらえます。
もらえるマイル数は大きいですが、この搭乗実績を稼ぐには少なくともJALの国際線に乗らなければならないので、ハードルが高いかもしれません。ただ、JALは高いと思われている人が多いのですが、長期留学用のチケットは変更可能なものでもかなり安く出ていますし、東南アジアなど方面によっては安いチケットが結構あります。イメージにとらわれずに探してみると意外な掘り出し物がありますよ。
ためるほどボーナスマイル
こちらは毎年1月から12月までに獲得したマイル数に応じて、ボーナスマイルがもらえます。フライトマイルや決済で貯めたマイルなど基本的にすべてのマイルが対象となります。「飛ぶほどボーナスマイル」と「ためるほどボーナスマイル」でもらえるボーナスマイルは対象となりませんが、それは当たり前ですね。
海外旅行ボーナスマイル
JAL国際線にJMBマイル積算運賃で搭乗すると1区間につき300マイルもらえます。これはJAL便名のコードシェアも含まれています。私は昔、キャンペーンでJALの韓国ツアーが当たって関空からソウルの金浦空港まで、今はすでに運休となっているJALの直行便に乗ったのですが、その時にもこの海外旅行ボーナスマイルが付与されていました。区間マイルが525マイルと短かったので、300マイルが別に付与されるのは嬉しかったですね。
語学検定ボーナスマイル
こちらはJALカードが指定する外国語検定に合格するとボーナスマイルがもらえます。
JALカードの指定の申請書を書き、検定合格証のコピーを添えて送付します。アナログな方法なので切手代がかかってしまいますが、500マイルもらえるのですから送りましょう。JALカードnaviに入会する前の結果は使えませんが、TOEICなどは受けなおしてスコアを更新すればいいと思います。ひとつの言語につき積算は1回までです。
ただこちらの対象試験ですが
実用英語技能検定 準1級/1級、TOEFL 61点以上*、TOEIC 600点以上、外国語検定 1級(イタリア語・スペイン語・中国語・ドイツ語・ハングル語・フランス語・ロシア語)・A級(インドネシア語)
となっており、英語のハードルが比較的低いにも関わらず、その他外国語の基準が高すぎます。大学の専門としてこれらの外国語を学んでいる学生でも厳しいのではないでしょうか。私もドイツ語検定2級は持っているのですが、準1級にはすでに2回落ちており、とてもじゃないですが1級は取得できる気がしません。英語のハードルは高くてもいいから、その他外国語の基準をもう少し穏やかにしてほしいです。純ジャパの方が英語以外で500マイルもらったら本当にすごいと思います。
私は大学3年生の時にTOEICの点数で申請して500マイルをもらいました。
祝卒業!JALカードご継続ボーナス
在学期間が終わり、一般カードに自動切り替えになると2000マイルもらえます。この時一般カードの年会費は1年間無料です。ANAカードの学生用は更新後すぐに年会費が引き落とされることを考えると、こちらの方が優れています。一般カードになったらESTサービスを付帯させたいですね。学生でなくてもJALは若年層に対してすごい優遇があります。
ただ、ツアープレミアムに登録している場合は、自動的にサービスは引き継がれるので注意が必要です。更新1年目からカード年会費とは別に年間登録手数料2160円がかかるので、学生期間でこれ以降はJAL便の国内線や国際線に乗らないなという時になったらあらかじめ登録解除をしておきましょう。若手の内は帰省で飛行機を使わなかったらほとんど使わないのではないでしょうか。国内線利用だけで年間2160円のツアープレミアムの元を取るのは難しい気もするので無料期間のうちに登録解除をしてしまったほうがいいと思います。
マイルの有効期限が在学期間中は無期限
JALマイルの有効期限は通常、加算されてから3年(36ヵ月)となっています。この有効期限が在学期間中はなくなります。似たようなサービスは上級会員のサービスとしてありJGCプレミアやJGCダイヤモンド会員はステータス期間中のマイルの有効期限がありません。JALの最上級会員レベルの特典の一部が付帯していると考えるとすごいサービスです。
減額マイルキャンペーン
これまでは主にマイルを貯めるときの特典について紹介してきましたが、マイルを使うときにも学生には優遇があります。国内線と国際線の特典航空券で通常必要なマイルよりも割引してくれます。
国内線特典航空券減額マイルキャンペーン
こちらは国内線の特典航空券が1区間3000マイル、2区間6000マイルで交換できます。ただし、設定期間がありその期間内に搭乗しなければなりません。また設定期間内でも一部除外日があります。
昔は除外日以外は一年中、往復6000マイルで交換出来ていたような気がします。JTAの東京(羽田)-石垣/宮古線、大阪(関西)-石垣線以外のすべての路線が対象です。東京ですと沖縄に行くのが一番マイルのパフォーマンスが良くなりますね。東京から沖縄に行く場合、通常ですと往復15000マイル必要ですのでわずか40%のマイル数で旅行が出来てしまいます。
国際線特典航空券減額マイルキャンペーン
国際線も設定期間内に搭乗するとエコノミーの必要マイル数が半額になります。
北米でエコノミー往復25000マイル、ヨーロッパで往復27500マイルというのは破格です。これにサージャージや税金がかかりますが、それでも相当お得です。
JALカードnaviのブランドをどうするか
ブランドに関してですがJALカードnaviはDCカード発行のMasterとVISA、JCB発行のJCBがあります。ブランドによって大差はありませんので好きなブランドを選べばいいと思います。特にJCBカードの方はディズニーデザインもあり人気が高そうです。発行数が少ないであろうJALカードnaviにもディズニーデザインを用意してくれるのは嬉しいですね。
(画像引用:JAL・JCBカードにパイロット姿のミッキーマウスデザインが初登場! | プレスリリース | JAL企業サイト)
ただ、ANAカード学生用はJCBが一番お得ですので、ANAとJALカードを2枚持ちたい場合(基本的には2枚とも所持していた方がいいと思います)、ブランドが被らないようにするためJALカードはVISAかMasterにすべきです。DCカードを発行している三菱UFJニコスは基本的に、三井住友VISAカードに対抗してMaster推しですので、Masterブランドにするのがいいのではないでしょうか。
JALカードnaviのデメリット
デメリットはほぼないといっても過言ではないと思いますが、唯一の欠点としては毎月の利用可能額が少ないということでしょうか。利用可能額は学生カードですので10万円となっています。ANAカードは30万円まで引き上げることができますので、ここは残念な点です。恐らく利用額を大きくしすぎると、親の方の家計の固定費などの決済を集中されるからかもしれませんね。あくまで学生の日々の利用で少しずつマイルを貯めてほしいのだと思います。本当に良く考えられたカードです。
またANAカードのように毎年更新で無条件にマイルがもらえるわけではありません。毎年のJAL便の最初の搭乗に対して1000マイルが上乗せされる形となっています。ただこれはJALカードとANAカードに違いなので、JALカードnavi自体のデメリットではありません。
さいごに
航空会社のクレジットカードは若年層の囲い込みのため、全く飛行機に乗らないし今後も乗らない方以外はANA学生カードとJALカードnaviを作るべきだと思います。どちらかしか作りたくないという方には、このJALカードnaviを勧めます。ただ、岩国空港や富山空港しか使わないのでANA便にしか乗らない場合はJALカードは作らなくてもいいかもしれません。ANA学生カードを作りましょう。
また学生向けの特集ページも作られていて、JALカードnaviに対する力の入れようが感じれました。学生の方でまだ作っていない人はぜひ作ってみてください。
JALカード naviで6,000マイルをためて沖縄へ行こう!マイレージラボ