マイレージプログラムで面白いのは、各航空会社でルールが違うということです。
極端な話、同じ飛行機に乗ったとしてもどこの航空会社のマイレージプログラムに加算するかで貯まるマイルが2倍程度も違うことや、同じ区間の特典航空券を発券する場合でも航空会社によっては半額のマイルで済むことだって十分にあります。
2倍のマイルが貯まって、使うときは半額でいいなら、感覚的には4倍お得ですよね。
そのようなお得路線は様々あると思いますが、もちろんお得の定義は各個人で様々でしょうし、1マイル当たりの価値などもあくまで目安でしかありません。
例えば、アメリカ行きのビジネスクラスが往復で20万円だったとしても、人によっては「安い」と感じるでしょうし、エコノミーしか興味のない人は「高い」と感じると思います。お得や安さの感じ方もそれぞれですからね。
今回個人的にお得だと思った路線はブリティッシュエアウェイズのAviosと呼ばれるマイルを使ったJALの成田⇔釜山線です。
それでは紹介していきます。
ブリティッシュエアウェイズのマイルは短距離での利用がお得
(画像引用:Airbus 380-800 | About BA | British Airways)
ブリティッシュエアウェイズという航空会社があります。昔は英国航空などと呼ばれていたようですが、今はあまり英国航空と耳にするとはありません。
ワンワールドアライアンスという航空連合の主要なメンバーであり、そのこともあってJALとの繋がりの深い航空会社となります。
このブリティッシュエアウェイズのエグゼクティブクラブと呼ばれるマイレージプログラムは割と使いやすいプログラムで世界中で、もちろん日本でも人気のマイレージプログラムとなっています。
何が特徴的かというと、特典航空券に必要なマイル数が比較的少なく短距離の特典航空券を発券しても、というより短距離の特典航空券のほうがお得となるという点であると考えます。
一般的な航空会社のマイレージプログラムはマイルを貯めれば貯めるほどお得になるシステムであり、10万マイルや20万マイル貯めて長距離のファーストクラスやビジネスクラスを発券したり、同じく上級クラスの世界一周航空券などを発券するのがお得であるとされています。
逆に国内線でマイルを使おうとすると1マイルあたりの価値があまり良くなく、お金を払って航空券を買ったほうがお得なのではないかということが頻繁にあります。
しかしこのブリティッシュエアウェイズのマイレージプログラムは4,500Avios(マイル)から航空券に変えることができ、そのコストパフォーマンスもかなりいいです。しかし長距離の上級クラスとなると必要マイル数が一気に多くなるので、短距離で使用するのが最適であると考える人が多いです。
BAのAvios(マイル)でお得に乗ることができる路線
(画像引用:World Travellerエコノミークラス | ご利用クラス | British Airways)
飛行距離マイル数が650マイル以下の旅程である場合、必要なAviosは4,500Aviosとなります。
ちなみに、このマイルというのは海里のことを指していて、1マイル=1852メートルとなります。大リーグでよく使われる100マイル≒160キロとは違いますので注意してください。
以下に東京発着、大阪発着、 名古屋発着、福岡発着、その他で650マイル以上の路線をまとめてみました。影がついている部分が設定都市より650マイル以上の範囲になります。
東京発着路線で650マイル以上の目的地
ASJ:奄美(787マイル)
OKA:那覇(984マイル)
UEO:久米島(1018マイル)
MMY:宮古(1158マイル)
ISG:石垣(1224マイル)
大阪発着路線で650マイル以上の目的地
AKJ:旭川(739マイル)
MMB:女満別(797マイル)
KUH:釧路(753マイル)
OBO:帯広(711マイル)
SPK:札幌(新千歳、丘珠)(666マイル)
OKA:那覇(739マイル)
MMY:宮古(906マイル)
ISG:石垣(969マイル)
名古屋発着路線で650マイル以上の目的地
KUH:釧路(690マイル)
OBO:帯広(652マイル)
OKA:那覇(809マイル)
ISG:石垣(1044マイル)
福岡発着路線で650マイル以上の目的地
SPK:札幌(882マイル)
HNA:花巻(724マイル)
SDJ:仙台(665マイル)
その他650マイル以上の路線
SPK-HIJ:札幌ー広島(749マイル)
SPK-TKS:札幌ー徳島(715マイル)
OKA-OKJ:那覇ー岡山(690マイル)
OKA-KMQ:那覇ー小松(873マイル)
OKA-SDJ:那覇ー仙台(1130マイル)
以上はJALのサイト
から抽出し650マイル以上のフィルタリングをかけたものであり、もともと関西⇔石垣などの日本トランスオーシャン航空(JTA)が運航している路線はBAの特典航空券では予約できません。
650未満に収まる路線であっても沖縄エアーコミューター(RAC)や日本トランスオーシャン航空(JTA)、J-AIR(ジェイエア)の一部運航便は予約発券することができませんのでご注意ください。
また上の図には季節運航便(例えば伊丹⇔女満別など)も含まれていますので注意してください。
国際線で唯一650マイル未満に収まるのは成田⇔プサン(釜山)のみ
では国際線はどうなのでしょう。
以前は関西ーソウル(金浦)というJALの路線があり、これも650マイル未満に収まっていたのですが、2015年3月29日から運休となってしまいました。一度乗ったことのある路線だったので残念です。
つまり唯一JAL国際線の中で成田⇔プサン(釜山)線のみが、区間マイル650マイル以下に収まり、エコノミーだと片道4,500マイル、ビジネスでも片道9,000マイルで発券で来てしまいます。
JALマイルの特典航空券を使った場合
(画像引用:JALマイル×Pontaポイントが提携強化 - JALマイレージバンク全会員が対象 | マイナビニュース)
通常
通常ですと、日本⇔韓国区間は往復36,000マイルで発券が可能です。
JALの国際線特典航空券は片道発券も可能であり片道18,000マイルとなります。
曜日限定でディスカウントマイル
JALの特典航空券は
日本発:火曜日、水曜日、木曜日、金曜日
海外発:月曜日、火曜日、水曜日、木曜日
の場合必要マイル数がディスカウントされます。(一部対象外期間あり)
この場合往復必要マイル数は往復30,000マイル、片道15,000マイルとなります。
またマイルでアップグレードをした場合
通常
通常だとマイルでビジネスクラスにアップグレードする場合、日本⇔韓国線は片道につき12,000マイル必要です。またもともとのエコノミーの予約クラスも格安エコノミーだとアップグレードはできないなどの制限があります。
空港当日申し込みorディスカウントキャンペーン
「アップグレードディスカウントキャンペーン」および「JAL国際線アップグレード特典 空港当日申し込みサービス ディスカウントキャンペーン」というふたつのキャンペーンがありこれらを使うと、片道につき3,000マイルがディスカウントされるので片道あたり9,000マイルでアップグレードできることになります。
FLY ONステイタス会員限定
JALにはFLY ONステイタス会員といういわゆる上級会員制度があり、これらのステイタスを持っていると、ビジネスクラスなどにマイルでアップグレードした場合日本⇔韓国線では3,000マイルが戻ってきます。
上述の「2017年度アップグレードディスカウントキャンペーン」や「JAL国際線アップグレード特典 空港当日申し込みサービス ディスカウントキャンペーン」と併用することが可能ですので実質は6,000マイルでアップグレードが可能です。これはお得かもしれません。
実際にBAのAviosを使って発券
実際にブリティッシュエアウェイズのAviosを使って釜山⇒成田をビジネスクラスで発券してみました。
この時はクリスマスでったのですが、2席を予約することができました。
たまに空席がない日もありますが、そこまでこだわらなければ発券することができそうです。
ただ、成田⇔釜山は1日2往復とんでいるのですが、午後に釜山を出発するJL958便と夕方に成田を出発するJL969便は予約が取りにくい印象を受けました。
釜山⇒成田
成田⇒釜山
税金は片道で2,560円ほどかかっています。
まとめ
特典航空券で成田⇔釜山を発券する場合、ブリティッシュエアウェイズ(BA)の特典航空券を利用するのが一番お得です。
エコノミーは4,500マイル、ビジネスは9,000マイルとなります。